↓ワンクリックの応援お願いします↓
![蟹工船 [DVD]](http://ecx.images-amazon.com/images/I/510jW-7t6oL._SL160_.jpg)
評価:6.0/10点満点
2009年65本目(60作品)です。
労働環境の悪化を背景に、脚光を浴びている小林多喜二の小説「蟹工船」の実写版です。
【あらすじ】
カムチャッカ沖で蟹を獲り、船内で缶詰に加工する蟹工船・博光丸。
劣悪な環境の中、低賃金で働かされている出稼ぎ労働者たちは現場監督の浅川(西島秀俊)の暴力に耐えながら長時間働く毎日。
そんな中、一人の漁夫・新庄(松田龍平)が、労働者たち一人ひとりに「行動しなければ何も変わらない」と力強く訴えかけ、浅川ら上層部に立ち向かうのでした。
【レビュー】
派遣切りやサービス残業、長時間労働などが問題になっている今の日本の労働問題をリアルに表現している作品だと思います。
原作を読んでいる人にはかなり物足りない出来になっているそうですが、予備知識を持たずに見た僕としては、テンポ良く終始飽きず、まあまあ楽しめたという感じです。
主演の松田龍平は口調や態度などが「剣岳」同様、戦時中とマッチしていないように見えましたが、とても存在感があり、労働者のリーダーをしっかり演じていました。
「徹底的に自分の頭で考え抜いて、自分の未来は自分自身で決めろ」、「自分がどうなるかは自分次第」などパワーをもらえるようなセリフが多く、前向きな気持ちになれました。
ただ、コミカルなシーンを挿入していることが、この作品の価値を落としています。
新庄の提案で首吊り自殺をみんなで試みるものの、船が揺れて右にずれたり左にずれたりと、結局自殺は失敗に終わったり、来世はどういう人間になるだろうかを聞き、「金持ちの木村さん家」と答えた新庄、根本(高良健吾)、久米(木下隆行)、塩田(新井浩文)の4人が豪邸でバレーボールのトスをしている妄想シーンなどは不要だったと思います。
それも笑えるのならまだ許せるのですが、その「ウケ狙い」が不発に終わっているので、言葉では言い表せないくらいのヤキモキがありました。。
新庄が「死ぬところだった」と言っていましたが、「いやいや、自殺しようとしたんでしょ」と思わず突っ込みを入れてしまうほどでした。
また、ほとんどの出演者が出稼ぎ労働者には見えないくらい元気なところもマイナスです。
特に、TKOの木下隆行は太り気味のため、当時の体型とはマッチしていません。本当に貧困であれば、戦時中はああいう体型にはならないのではないでしょうか。
ただ、TKOの木下、木本の2人は一番笑わせそうな2人なんですが、とてもいい味を出しており、笑い抜きの演技がとても光っていたように思えます。
TKOの2人はこの作品をきっかけに映画やドラマの依頼が出てくるのではないでしょうか。
展開としても、リーダーの新庄を中心に労働者が一致団結し、みんなで夢を語り合うシーンや、クーデターで実権を掌握するところまでは感動的だったのですが、その後に新庄が浅川に射殺され、元の木阿弥になってしまったのが非常に残念でした。
浅川から実権を掌握して、「めでたし、めでたし」の方がスッキリした結末になったのではないでしょうか。
訴えたいことは明確で、今の時代に必要なメッセージだという点で「蟹工船」を実写版にしようという考えは良いと思います。
また、TKOの演技に良い意味で裏切られたことは評価できますが、劣悪な環境や現場監督の横柄さをっと強調すべきだったと思います。
笑いのシーンを皆無にし、PG-12やR-15指定になっても構わないから、暴力シーンやもっときつい労働シーンを入れていれば、もっとリアルに劣悪な労働環境を描けたのではないでしょうか。
公開2日目にもかかわらず、十数人の客入りというのも致し方ないと思いました。
この作品は、蟹工船の実写版というよりは、SABU監督のオリジナルストーリーとして鑑賞した方が、作品として受け入れやすいかもしれません。
最新映画ネタバレ・批評レビュー! TOPページへ>>




この手の作品を映画化する際には普通に正統派の映画化をすべきだ
なとつくづく感じましたよ。
今の若い人たちが自分たちの置かれた閉塞間や苦しみを原作に投影
しているから流行っているのに、投影すべき部分をちゃかしている
のではわざわざ映画化する意味がないかと。
とりあえず訳の分からない中国人を見た時点できっれちゃいました…。><;